2012年12月7日金曜日

向かっていくプレーをしてみた

昨日のフットサルでは、とにかくドリブルで相手に向かっていってからプレーを展開することを心がけた。

これをやっていくと、抜く前にパスを出したとしても、少なくとも自分に対応している守備者はパスを受ける味方にすぐにプレッシャーに行くわけにはいかなくなる。
それに加えて、やりようによっては相手守備者のカバーリングを誘発することで、自分に直接対応する守備者以外も引きつけて、味方に更なる余裕を与えることもできる、と「蹴球計画」の記事で読んだ。

たとえば自分がサイドの低い位置でボールを受けた時、前にいる味方がサイドの前方でボールを受けようとしている。
そんなとき、そのまま縦パスを入れても、受けた味方はすぐにプレッシャーを受けてしまう。
しかし、ここでボールを少し持って相手に向かうドリブルを入れてやることで、相手守備者を自分に引きつけて、味方に余裕を与えることができる。

「引きつけてから出せ」ということは、サッカーのテクニックについて書いた本を見たらたいてい書いてある基本だけど、改めてその大事さを認識している。

こんな風に理論的な背景を持ってプレーすると、サッカーがまた面白くなる。
「ただプレーする」という状態になると、発展性も何もなくて面白くなくなることがあるが、「知識を持ってプレーする」と、一つひとつのプレーに意味を見出すことができ、発展性も生まれてくることになる。

今のプレーは、ドリブルで相手に向かっていくのだから、ボールを奪われる場面もそれなりに出てくる。
昨日はちょっとやりすぎて、後ろの方でボールを奪われる大きなミスもした。
でも、練習なので、次にそれをやらないようにしたらいい、と思えた。
トライアル&エラー。

さて、今週末はフットサルの大会に出てみることにしている。
せっかくだから、もったいないミスはしないことを心がけつつ、できる限り仕掛けていくプレーをしてみたい。
「結果」と「内容」と、両方を充実させて、最高に面白くするために!

2012年12月2日日曜日

ボールの持ち方で主導権を取る

前の記事では、ボールを受ける前の動きで主導権を取りやすくする工夫について書いた。
これだけで崩れてくれる相手ならよいが、相手のレベルが上がればそうも行かない。
受ける前の動きでスペースを作り出した後、ボールを持って相手と対峙した時に、五分五分ではなく自分が相対的に上回れるようになることが望ましい。

そんな時に参考になる見方を提示してくれているのが、こちらのサイト。
『蹴球計画 〜スペインサッカーと分析〜』
特に「正対」の概念が参考になる。

最近ではイニエスタを例にとったプレー分析を載せてくれていて、連続写真による解説がとてもわかりやすい。
ここで言われている「正対」の概念を簡単に書いてみると…

「ドリブルで相手守備者と対峙する時に、左右どちらかに避けるように進むのではなく、相手に向かっていくようにする。
そのことにより、相手からしたら次のプレーが右に来るのか左に来るのかわからず、いわば選択を迫られるような状態にさせられることになる。」

…というところだろうか。

これを実際に試みてみたところ、プレーが楽になった。
とは言え、そんなに魔法のようなことがあるわけではないし、ある面ではそんなに簡単なことでもないから、ミスして奪われることもある。
それでも、プレーについての視点ができているから、次のステップでミスの修正に向かっていける。

まず、楽になるというのはどういうことか。
それは、焦らなくてよいということ。
しかも、難しいテクニックはいらない。
あわてて突っかけずに、相手と正面から向き合って止まればよいのだ。

相手がすごい勢いでプレッシャーをかけてくるのでなければ、これで一息つける。
ヒーローの変身シーンよろしく、こちらが止まれば相手も止まってくれるのである。
「間」ができるのである。

たとえドリブルがそんなに得意でなくても、ここでできた「間」を使って周りを見て、パスを出すことができる。
あわてて突っ込んでいくと、ドリブルはミスするし、パスもできない体勢になってしまう。
でも、止まることで、簡単なテクニックを最大限に生かしてプレーを組み立てることができるようになるのである。

そして、ミスしてボールを奪われてしまった時でも、「正対」の概念を軸に、ミスを分析し、改善していくことができる。
たとえば、相手のプレッシャーに圧されて自ら「正対」を崩してしまったために奪われた、とか、「正対」するには間合いが近すぎてボールをさらして奪われてしまったという分析があり得るだろう。
このような分析からは、改善の仕方も自ずと導かれてくる。

先日DVDで見たR. バッジョも、この「正対」のテクニックを使っていたのだろうか?
機会を見つけて、改めて見直してみようと思う。